先日購入したMINOLTAのデジカメZ1、羽田空港で試す機会が早々訪れたのでわくわくしながら早朝のゲートに向かう。あいにく今にも泣き出しそうな天候と早朝の時間帯のため薄暗く条件はあまりよくない。いいかえれば最大望遠で一番手ぶれが起きやすい条件でもあるのでテストにはうってつけだ。被写体にもことかかないし。
さて、Z-1の380mm換算の光学10倍ズームはまさにスポットに停止している飛行機

を待合いゲートからここまで大きくとらえることが出来る。

エンジンナセルなんかもほぼ画像いっぱい、

IXYなら沖止めでバスで登場する寸前にタラップ下で撮影してやっとこの大きさかもしれない。
さらに4倍デジタルズームを加えることでなクピットの窓枠がファインダーいっぱいに広がる。

ボーディングブリッジ横のタラップを上がる職場に向かうCAさんもこの通り。

手のひらに乗っかるような大きさでココまでのズームが撮影できるなんてほとんどの人が認識ないよね。
さすがに望遠側での手持ちになると朝の暗い光ではよっぽど気をつけないと手ぶれの原因になりがちだが、あえてファインダーを使い、おでこでカメラを固定しつつ、シャッター優先で1/60secなら手ぶれが起こりにくいことを発見。よしよし全然実用的じゃないかと密かに笑みが浮かんでしまう。待合室の他の乗客から見たら不気味な笑いだろう・・・
曇り空の早朝の羽田空港から、国内4番目の航空会社とコードシェアー運行のB767は34Lからローリングテイクオフで地面を切った。
少し速度が速めのタキシングからスムースかつ見事なアラインで滑走を開始させた機長は、外国人だった。機内アナウンスも「This is captain〜」で始めたまま最後まで英語。日本語ではなし、このぐらいの内容なら僕はわかるけど普段あまり飛行機に乗らない子供やお年寄りにわかるように誰か日本語で繰り返してあげればいいのになんて思ったりしたよ、日本の航空会社なんだしさ。
そんな俺流の機長(ほんとか?)、なんだか自分にとても自信をもっていそうだけど、このタイプはコクピット内のグッドコミュニケーションは取りにくそうだなあとなんとなく思たりした、違っていたらごめんなさい。
さて、滑走路上で一度も停止せずに誘導路からそのまま滑走路に進入して滑走していくローリングテイクオフ、滑走距離が延びがちといわれ、普段大型機ではなかなかお目にかかれないけど混雑している朝の羽田空港、全機がこれで離陸していれば誘導路のラッシュは緩和されるかもしれないと思うんだけど、日本の航空会社のパイロットがしているのはあまり見かけないように感じる。慣習なのかなあ〜、ほら武道でも試合の前にちゃんと礼するじゃない、あんな感じで止まらないと気持ち悪くなってるんじゃない(笑)今度チャンスがあったらパイロットに聞いてみよう
外人機長、気になったので帰りの機内でパーサーに「行きは外人の機長さんだったんですけど、何人ぐらい在籍しているんですか?」と思い切って聞いてみた。すると「だいたい20人ぐらいで、現在は日本人より多くなっているんです」とのこと。うむむ、そうか、会社が立ち上がって日が浅いせいか自社養成の機長がおっつかないんだろう。いろいろ台所事情も苦しいだろうけど、がんばれ!と応援したくなった
羽田は低い雲に覆われていてすぐに雲中の上昇となったが、百里基地上空では雲が切れ、先日雨の航空祭になった基地の全貌を上空から見下ろすことが出来る。今度来るときには晴れにしてみせるぞと根拠のない誓いを立ててみたりして。。。
あいにく左側の窓側が全て埋まっていたので、右側の窓側を予約したが案の定早朝は東からの朝日がまぶしく楽しみにしていた空撮がしにくい状況だ。
今回は長く愛用していたCANON IXY DEGITAL200から先週末に買ったばかりのMINOLTA Z-1に持ち替えての初めての機上になる。機上から何が撮影できるか楽しみにしていたのだが、結果的には天候に恵まれず、ベルトサインが消えているほとんどの時間は雲上を飛ぶことになった。

結局十数分の早着で空港に滑り込んだB767だが、ここに大きな誤算が・・・あまりに早く到着してしまったため入れ違いに出発する便がスポットにまだ入っていたので、入るべきスポットが空いていなかったのだ。結果、10分ほどタキシーウエーで待機することになった。きっと西風に乗って経済速度と経済高度を順調に飛んできたら思わず早く到着してしまったのだろう。地上に降りてから10分止まるとずいぶん長く止まった感じを受ける、空の10分の長短はぜんぜん気にならないのに不思議だ。「僕は航空管制官」というゲームがあるが、まさにそんな感じだ
しかし、無事スポットが空くと、この機長、ただ者ではない、他の日本人の操縦より5割方は早いタキシングであれよあれよという間にスポットイン。小回りすれんだけど乱暴ではない、ブレーキもソフトタッチだ。なんだか主翼の先端に目がついているような感覚なんだろうなあ、そう思ってしまった。こんな感覚は初めてだった(このタキシング、あきらかに速い(笑)、厳密に言えばマニュアル違反かもしれないなあ)
仕事も無事終わり、雨上がりの線路を撮影してみた。普段電車にかかわっているし、見るチャンスはたくさんあるけどシャッターを押して見ようなんて思ったことはなかった。これもZ1効果か? でも奥が深そうですね、この分野。なんだか一瞬だけ鉄道ファンになったみたいだ(笑)

まあ、付け焼き刃でいい写真が撮れるわきゃありません、あくまでも雰囲気をまねしてみただけです・・・ファンの方すいません
西から雨雲が来たかと思ったらバーっと雨が落ちてきたかと思うと、さっと雲が切れ、夕方にはぱたっと雨が上がった。そのときだ広い大地に綺麗な半円の虹がかかった。大きな虹だ!急いでZ1を持ち出すが広角側でもぜんぜん入りきらないぐらい大きくて近い。20mmぐらいのレンズでないと収まりきらない感じだ。悔しいながら左右半分づつ2回に分けてシャッターを切った。

そして今、西へ飛ぶB767の座席でキーボードをたたいている。残念なことに窓際がとれず通路側だ。暗くなっても外の明かりを見たり、空港に近づく地形を予想したりするのが楽しみな僕にとって通路側は楽しみ半減どころではないよ・・・
間もなくディセントに入りベルトサインが点灯するはずだ。僕とpowerbookのゆったりとした時間もそろそろ一区切りだ